今回の発表はマレーシア政府の管轄機関であるマレーシア デジタルエコノミー公社(Malaysia Digital Economy Corporation : MDEC)による正式な発表です。(英文による元記事はこちら)
先日、マレーシアでデジタルノマドビザの発給が決定しました。
HPによると、マレーシアへの「デジタルノマド」の滞在を歓迎しています、とのこと。
具体的な内容や条件について、日本語で分かりやすく、簡単に解説します!
ビザのタイプは?
Professional Visit Pass(プロフェッショナル・ビジット・パス)
というのが今回のデジタルノマドビザの正式名称だそうです。
特徴
今回のビザの特徴は以下の通り。
- 3〜12ヶ月間滞在可能
- 追加で12ヶ月の延長可能(=最大2年間滞在可能)
- 配偶者・子供も同時に滞在可能
まとめると、最大2年間滞在可能な、デジタルノマドのためのビザであるということです。
発給の条件
今回、条件としてはかなり緩め。
多くのフリーランスに当てはまるのではないかと思われます。
以下に日本語で記載しますが、「自分、当てはまってるのかな?」と疑問点がある場合は、HPにFAQ(英語)も充実しているので、参考になるかと思います!
1. デジタルノマドのタイプ
以下のいずれかであること。
- フリーランス、個人事業主
- リモートワーカー(フルタイム / パートタイム)
例:会社員であるが、出社の必要がない者
フリーランスだけでなく、会社員のリモートワーカーや、
パートタイム(アルバイト)でも良いみたいです。
2. 業種
以下いずれかの業種に従事していること。
- IT(全種目:ソフトウェアデベロッパー、UI、UX、サイバーセキュリティー、AI、機械学習、データ関連など)
- デジタルマーケティング、クリエイティブ制作、デジタルコンテンツ開発(全てのデジタル関連の業種)
いわゆる「デジタルノマド」と呼ばれる、オンラインで仕事ができる業種の必要があるようです。
Web制作者、デザイナー、エンジニア、Webマーケター、ライターやSNS運用代行なども含め、
IT、Web関連であれば、大概が当てはまりそうです!
3. 就業の証明
- フリーランス・個人事業の場合:
- 遂行中のプロジェクト契約 があること
- 3ヶ月以上の契約期間(複数の契約も可)があること
- 尚、企業はローカル・外資を問わない。
- リモートワーカーの場合:
- 遂行中のプロジェクト契約があること
- 3ヶ月以上の契約期間 があること
- 雇用先は外資、もしくはマレーシアを拠点としない企業
プロジェクトの契約期間が必要とのことですが、そこまで厳しくはなさそうです。
4. 年収
年収 24,000USD(≒ 350万円)以上であること。
→ 月収30万円を超えていれば、当てはまりますね!
料金
なんと今回のビザ、最大2ヶ月間滞在ができてたったの「3万円」!
- 本人:1,000RM (≒ 3万円)
- 配偶者:500RM (≒ 1万5千円)
比較として上げると、タイの長期滞在ビザとして知られる「タイランドエリートビザ」は
5年間で200万円以上という相場です。
それと比較すると今回の3万円は、かなりの破格であることが分かります…!!
考察
まず、なぜ今回のような「デジタルノマドビザ」が急に誕生したのでしょうか?
マレーシアでは現在、国を「ASEANにおけるデジタルノマドのハブ」として確立することを目的としています。
それと同時に、マレーシア全土で「デジタルの普及」「観光」などを促進することを目指しています。
そこで新たに発足したマレーシアにおける、いわゆる日本の「デジタル庁」のような機関「マレーシア デジタルエコノミー公社(Malaysia Digital Economy Corporation : MDEC)」により「デジタルノマド」を歓迎することで、それらの施設やサービスの利用を促し、国のデジタル化を促進していこう!という狙いのようです。(日本も見習いたい合理性とスピード感です…!)
実は意外と知らないかもですが、そもそもマレーシアはビザなしで3ヶ月間の滞在が可能で、私も現在マレーシア滞在3週目です。
元々多様性があり、外国人の受け入れに対してもオープンな国の印象でしたが、
今回の最大2年の長期ビザで3万円、という価格には驚きです。
今、デジタルノマドの数は世界で急速に増えており、観光客や移住者の取り合いになりそうです。
こういった「デジタルノマドビザ」発給国が増えてくると、世界各国を移動しやすくなり、ますます「ノマド」に注目が集まりそうですね!
今後も旅やノマドに関する情報を、随時シェアしていきたいと思います!